買い替え時がわかる!Wi-Fiルーターの目安

Wi-Fiが遅い、つながりにくい…そんな悩みを感じたら、ルーターの買い替え時かもしれません。この記事では、寿命の目安や不調のサイン、失敗しない選び方まで、初心者にもわかりやすく解説します。

Wi-Fiルーターの寿命と買い替え目安

Wi-Fiルーターには寿命があります。買い替えのタイミングを見極める3つのポイントを解説します。

4〜5年使ったら要注意!機械の寿命サイン

Wi-Fiルーターは精密機器のひとつで、長時間の稼働によって内部パーツが少しずつ劣化していきます。とくに発熱や通電の負荷が蓄積されることで、処理性能が低下したり、電波の安定性が失われることがあります。一般的に、使用から4〜5年が経過すると動作が不安定になるケースが増えてくるため、このタイミングが買い替えの目安とされています。

突然壊れることは少なくても、接続の途切れや速度低下が頻繁に起きるようであれば、ハードウェアの寿命を疑ってみましょう。新しい機種にすることで、快適で安定した通信環境を取り戻せる可能性があります。

古い規格だと遅い?最新ルーターとの違いとは

Wi-Fiルーターの通信速度は、対応している規格によって大きく変わります。たとえば、Wi-Fi 5(11ac)までしか対応していないルーターを使っていると、どんなに高速なインターネット回線を契約していても、その性能を十分に発揮できません。

現在主流のWi-Fi 6(11ax)は、同時に多くの端末をつないでも安定した通信が可能で、混雑にも強いのが特徴です。もしスマホやパソコンが新しいのに通信が遅いと感じるなら、ルーターの規格がボトルネックになっている可能性があります。快適な速度で利用したいなら、規格の世代にも注目して買い替えを検討しましょう。

更新が止まったら危険!守りが弱くなるワケ

Wi-Fiルーターには、性能向上や不具合修正のための「ファームウェア更新」が定期的に提供されています。しかし、古い機種になるとメーカーのサポートが終了し、更新が止まってしまうことがあります。これが続くと、外部からの不正アクセスやウイルス感染といったセキュリティリスクが高まります。

特に、古いルーターの中にはWPA2までしか対応していない機種もあり、最新の暗号化方式であるWPA3に比べて脆弱です。安全なネット環境を保つためには、セキュリティ面の強化が施された新しいルーターへの買い替えが効果的です。更新状況を確認し、サポート終了の兆しがあれば、早めに行動しましょう。

不調時に確認すべきサインと対処法

Wi-Fiが遅い、つながらない…そんなときでも、すぐにルーターの寿命と決めつけるのは早いかもしれません。まずは不調のサインを確認し、原因をしっかり見極めることが大切です。

まず速度チェック!遅さの原因を切り分け

Wi-Fiが遅いと感じたら、まずは速度測定アプリやWebサイトを使って実際の通信速度を確認しましょう。測定結果が契約している回線速度に比べて著しく低い場合、ルーターや接続環境に原因がある可能性があります。時間帯や使っている端末によっても差が出るため、複数のタイミングでチェックするのが効果的です。速度が安定しない状態が続くようなら、ルーターの性能不足や劣化も疑ってみましょう。

ランプの色でトラブルを見抜く

Wi-Fiルーターには複数のランプがあり、通信や動作状況を知らせる役割を果たしています。たとえば、インターネット接続ランプが赤やオレンジに点灯している場合は、回線や機器に異常が起きているサインです。また、普段は点滅しているはずのランプが消えている、逆に常に点滅しているなどの状態も要注意。

取扱説明書で正常時の表示と見比べることで、トラブルの原因がわかることがあります。異常が続く場合は買い替えの検討も必要です。

再起動が多い?切れる?寿命の合図かも

Wi-Fiルーターが頻繁に再起動したり、突然接続が切れるようになった場合、それは寿命が近づいているサインかもしれません。内部の処理能力が落ちていたり、熱による負荷が原因で動作が不安定になっている可能性があります。とくに何もしていないのにルーターが勝手に再起動する、通信中に接続が途切れるといった症状が続く場合は注意が必要です。

一時的な対処として電源の抜き差しやファームウェア更新を試す方法もありますが、それでも改善しないなら買い替えを検討するタイミングといえるでしょう。

買い替えに向けた選び方と準備

ルーターを買い替えるなら、性能や使い方に合った機種を選ぶことが大切です。失敗しない選び方とスムーズに使い始めるための準備を解説します。

迷ったらWi-Fi 6以上を選ぼう

新しいルーターを選ぶ際に迷ったら、まずはWi-Fi 6以上に対応しているかをチェックしましょう。Wi-Fi 6は、従来のWi-Fi 5よりも通信速度が速く、複数の端末を同時につないでも安定しやすいのが特徴です。動画視聴やオンライン会議、ゲームなどを快適に楽しみたい人には特におすすめです。

また、Wi-Fi 6は省電力性にも優れており、スマホやノートパソコンのバッテリー持ちにも影響します。将来的に端末の数が増えることを考えても、Wi-Fi 6以上なら長く安心して使える選択になります。

家が広いならメッシュWi-Fiが便利

一戸建てや2階建ての住まい、壁が多い間取りの場合は、ルーターの電波が届きにくい場所が出てしまうことがあります。そんなときに便利なのがメッシュWi-Fiです。複数の機器を家中に設置し、互いに連携させることで、電波の届かない“死角”をなくし、どの部屋でも安定した接続が可能になります。

従来の中継器よりも設定が簡単で、移動しても接続が切れにくいのが特長です。家の広さや構造に応じて、快適なネット環境を整えたい方には、メッシュWi-Fi対応モデルの検討をおすすめします。

つなぐ台数に合った性能をチェック

スマホやパソコンだけでなく、スマートテレビや家電など、Wi-Fiにつなぐ機器は年々増えています。ルーターの性能が接続台数に見合っていないと、通信が不安定になったり速度が落ちたりする原因になります。購入前には、対応する最大接続台数や同時通信の安定性も確認しましょう。

家族が多い家庭や在宅ワークをしている場合は、処理能力の高いルーターを選ぶことで、ストレスのないネット環境を保つことができます。

SSIDとパスワードを同じにして再設定ゼロ

新しいルーターに買い替えると、スマホやパソコン、プリンターなど、すべての機器で接続設定をやり直すのは手間がかかります。そこで便利なのが、旧ルーターと同じSSID(ネットワーク名)とパスワードを新しいルーターに設定する方法です。

こうすれば、接続機器は自動的に新しいルーターに切り替わり、個別の再設定が不要になります。機種によっては初期設定中に自動引き継ぎできる機能もあるため、事前に確認しておくと安心です。

まとめ

Wi-Fiルーターは見た目に変化がなくても、内部の劣化や規格の古さ、セキュリティ面の不安から買い替えが必要になることがあります。遅さや不安定さを感じたら、まずチェックと対処を行い、それでも改善しない場合は買い替えを検討しましょう。選ぶ際は性能や使い方に合った機種を選び、設定もスムーズに行えば、快適で安心なネット環境を長く保てます。